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手のひらにまめが一つ、二つ、三つ…。直径二・五センチ、長さ二〇一センチのバーに、重さ二〇キロ以上の盤をつけて持ち上げる。まめはその証だ。 岡田恵さん(16)=神戸市西区。この春、北淡町富島の淡路高校に入学し、ウエートリフティング部へ。女子は二年ぶり。島内の高校でも彼女しかいない。 四つ年上の兄も同校の重量挙げの選手だった。 「兄の試合会場で、女の子が体重より重いバーを挙げるのを見て、きれいだなと思って」 「自己新」への挑戦。夏休みも船で通い、一日四―六時間の練習をこなす。 例えばスナッチ。前かがみになりバーをつかむ。両脚を広げ、呼吸を整える。こん身の力を込め、一気に頭上へ。汗がトレーニングウエアに張り付く。 目標は秋の全国大会出場。そのころにはまめはさらに大きく、硬くなる。